- バスク料理ってどんなメニューがあるの?
- バスク料理のレストランでスマートに注文したい
- バスク地方で食べられるものを教えて!
バスク地方は美食の地として知られています。近年はレストランや旅先でバスク料理を楽しむ方が増えてきました。しかしバスク料理の情報は少なく、食べてみたいけれど何を試したらいいか分からない、という声も多いです。
この記事では、スペイン・バスク地方在住の筆者が前菜、煮込み料理、メイン料理、デザートに分けて代表的な郷土料理を紹介します。記事を読めば、バスク料理のレストランで自信を持って注文できるようになります。
代表的なバスク料理のメニューが分かれば、日本でもバスク地方の旅先でも、食の楽しみが広がります。
\ バスク地方のお酒も紹介/
スペイン・バスク地方の代表的な郷土料理
スペインのバスク地方の郷土料理は、新鮮な素材を生かしたメニューが特徴です。
スペイン・バスク地方の代表的な前菜
■ヒルダ(Gilda)

オリーブ、アンチョビ、青唐辛子の酢漬けを串に刺したピンチョス(一口料理)です。塩とビネガー、ピリッと効いた唐辛子の組み合わせが絶妙です。
■ミックスサラダ(エンサラーダ・ミクスタ = Ensalada mixta)

レタスやトマト、ツナ、ゆで卵を彩りよく盛りつけたシンプルなミックスサラダ。オリーブオイルとビネガー、塩で和えます。
■赤パプリカの詰め物(ピミエントス・レイェノス = Pimientos rellenos)

赤パプリカの中にひき肉や魚を加えたベシャメルソースを詰め、軽くソテーした料理です。赤パプリカとベシャメルソースの甘味や、柔らかな食感がよく合います。
スペイン・バスク地方の代表的なスープ・煮込み料理
■ネギのスープ(ポルサルダ = Porrusalda)

ポロネギやジャガイモ、ニンジンを煮込んだシンプルなスープです。塩とオリーブオイルが野菜の甘味を引き立てます。
■インゲン豆の煮込み(アルビアス = Alubias)

インゲン豆を野菜やソーセージなどの肉類と煮込んだ一皿です。青唐辛子の酢漬けが付け合わせに出されることもあります。バスクの「おふくろの味」として親しまれています。
■マルミタコ(Marmitako)

カツオやマグロをジャガイモやトマトと煮込んだ料理です。漁師料理として港町を中心に親しまれてきました。材料のビンチョウマグロが旬の夏によく食べられます。
■魚介のスープ(ソパ・デ・ペスカド = Sopa de pescado)

魚介類と野菜の旨味が凝縮されたスープです。滋味深く、寒い冬には体の芯から温まる味わいです。
■スカルキ(Sukalki)

牛肉と野菜の煮込みです。トマト、玉ねぎ、ジャガイモに赤パプリカを加え、トロトロになるまで煮込みます。祭りなど特別な日に提供されることも多いバスクの郷土料理です。
スペイン・バスク地方の代表的な魚料理
■ココチャス(Kokotxas)

タラやメルルーサの下あご肉を使った料理です。メルルーサの方が上質とされており、ピルピルソースやサルサ・ベルデ(ピルピルソースにパセリを加えたグリーンソース)で仕上げるのが一般的。独特のとろける食感が特徴です。
■カニのグラタン(チャングロ = Txangurro)

蟹の身をタマネギ、ピーマン、トマトと炒め、ワインやブランデーで香り付けしてオーブンで焼くサンセバスチャンの名物料理です。濃厚な味わいです。
■イカ墨の煮込み(チピロネス・エン・ス・ティンタ = Chipirones en su tinta)

小型のイカ(Chipirones)を、イカ墨や玉ねぎ、白ワインと共に煮込んで作ります。イカ墨の濃厚な味わいがクセになります。
■魚のオーブン焼き(ペスカド・アル・オルノ = Pescado al horno)

メルルーサ、鱈、アンコウなど、新鮮な白身魚をオーブンで焼き上げます。ふっくらと焼きあがった身にオリーブオイルとニンニクのソースを回しかけます。
■タラのピルピルソース(バカラオ・アル・ピルピル = Bacalao al Pil-Pil)

タラを、ゼラチンとオリーブオイルを乳化させた「ピルピルソース」で仕上げる伝統料理です。タラの旨味とソースのとろみが調和した一品です。
スペイン・バスク地方の代表的な肉料理
■骨付き牛肉の炭火焼ステーキ(チュレタ = Chuleta)

骨付き牛肉のステーキで、豪快な炭火焼きが定番です。表面は香ばしく中はジューシー。塩のみのシンプルな味つけが肉の旨味を引き立てます。バスク地方のリンゴ酒シードラの醸造所「シードレリア(サガルドテギ)」の名物料理として有名です。
スペイン・バスク地方の代表的なデザート(Postres)
■チーズケーキ(タルタ・デ・ケソ = Tarta de queso)

チーズケーキはバスク地方の人気デザートです。レアやベイクドタイプが多いです。日本でもよく知られているバスクチーズケーキは現地のレストランではあまり見かけません。バスクチーズケーキを味わうならバルやカフェがおすすめです。
■羊乳ミルクプリン(クアハーダ = Cuajada)

羊乳を固めたミルクプリン風デザートです。チーズ作りの副産物として生まれました。クアハーダは砂糖や蜂蜜をかけて食べられます。
■ゴシュア(Goxua)
バスク語で「甘い」を意味するデザートで、カスタードと生クリーム、スポンジを重ねた優しい味わいのスイーツです。
スペイン・バスク地方の代表的なチーズ
■ イディアサバル(Idiazabal)

バスク地方の山岳地帯で作られる羊乳のチーズです。マルメロのジャム「メンブリーリョ」と一緒に出されることもあります。濃厚でコクのある風味が特徴です。ワインやリンゴ酒シードラ(Sidra)ともよく合います。
■ ロンカル(Roncal)
ナバラ州のピレネー山脈のふもとで作られる羊乳チーズです。イディアサバルと比べ、ロンカルはより濃厚でミルク感が強く感じられます。地元ナバラ産のワインと相性抜群です。
まとめ:バスク料理はバスク地方の歴史と伝統の味わい

記事で紹介した料理は全て、バスク地方の風土と歴史の中で育まれてきました。航海の歴史から生まれたマルミタコ、チーズ作りの過程から出来たクアハーダ、家庭にあるものを使った素朴な煮込みなど、一皿ごとに歴史や伝統が感じられます。
バスク料理の郷土料理を知ることは、バスク地方の文化を理解することにつながります。料理の背景にある食文化を知れば、レストランでの食体験がより深く、豊かなものになります。



