春のバスクで、ベルメオ発“海のごちそう”に出会う旅へ
スペイン北部、バスク地方の美しい港町・ベルメオでは、毎年5月になると海の恵みを祝うユニークなイベントが開催されます。その名も「Arrain Azoka(アライン・アソカ)」。
魚介と缶詰をテーマにした見本市で、地元の人々から旅行者まで多くの人でにぎわいます。
山と海に囲まれたバスクでは、魚の加工文化も深く根付いています。新鮮な魚介はもちろん、塩漬けや燻製、缶詰などの保存食もとても美味しいんです。
今回は、そんな“魚介グルメの宝庫”ベルメオから、現地の祭りの様子をたっぷりご紹介します!記事の最後には、日本で楽しめるバスク缶詰と簡単アレンジレシピもあるのでお見逃しなく。
「Arrain Azoka(アライン・アソカ)」とは?
「Arrain Azoka(アライン・アソカ)」は、バスク語で「Arrain=魚」「Azoka=市場・見本市」を意味します。ベルメオの名産である魚の加工食品や缶詰を主役にしたグルメイベントで、毎年5月頃に開催されます。
ここでは普段なかなか出会えないシーフードや加工食品の試食、美食イベント、漁業体験、パレードなど盛りだくさんのコンテンツが楽しめます。
2025年主なイベント内容:
- ⚓ マグロ漁船の見学ツアー
- 🚤 小型船での港めぐり
- 🧒 子ども向け海釣り体験
- 🐟 マグロ料理のワークショップ
- 🥘 伝統料理「マルミタコ」の試食
- 🎺 音楽隊&巨大人形のパレード
文化・歴史・美食を一気に楽しめる、バスクならではのフェスティバルです!

会場レポート:ラメラ公園に広がる“シーフード天国”
海沿いのラメラ公園には、色とりどりのブースが立ち並びます。炭火焼の香ばしい香り、泡立つバスクシードル、ピンチョス、チャコリワイン…。
地元の音楽隊の演奏も加わり、会場はお祭りムード満点です!
実際に訪れて感じた「アライン・アソカ」の見どころはこちら:
魚介&缶詰マーケットがすごい!
ツナのオリーブ漬けやパプリカパウダー入りの缶詰など、地元の名品が勢ぞろい。パッケージも可愛く、お土産にもぴったり!

ブースをハシゴして味わうグルメ天国
炭火焼のアンチョア(カタクチイワシ)やピンチョス、伝統料理などを、まるでバル巡りのように楽しめます。




生産者との交流も楽しい
どのブースでも、生産者さんが気さくに声をかけてくれて、商品のことをていねいに教えてくれるのが印象的。素材のこだわりや食べ方のアイデアなど、聞いているだけでお腹が空いてきます!
なかでも「これはぜひ試してみて!」と勧められたのが、エガルセ(hegaluze)。この地域でよく獲れるビンチョウマグロで、サイズは小ぶりながら旨味たっぷり。身がしっとりしていて、クセがなく、あっさりと上品な味わいが特徴です。缶詰にすると、さらに旨みが凝縮されて、開けるだけでレストラン気分が味わえます。
そしてもう一つ、感動したのがバスクのアンチョア(アンチョビ)。しょっぱいだけのアンチョビとは別物で、旨味がギュッと詰まっていて、まるで「海の生ハム」!パスタやサラダにちょい足しするだけで、味に深みが出るので、お土産にしっかり買い込みました。
\この味、日本でも楽しめます!/
気になるビンチョウマグロやアンチョアの缶詰は、日本でもオンラインで手に入ります。
ぜひ、おうちでバスクの味を楽しんでみてください♪
👉 [おすすめのバスク缶詰をチェックする]
体験イベント&展示も充実
子どもも参加できる釣り体験や、バスクの漁業の歴史を学べる展示なども大人気。家族で一日楽しめました。
バスクの魚料理:伝統の味「マルミタコ」って?
バスク地方は、古くから漁業が盛んな地域として知られ、タラやメルルーサ、カツオ、マグロなど、さまざまな魚が日常的に食卓にのぼります。
なかでも今回の祭りでふるまわれていた「マルミタコ」は、バスクの漁師文化を象徴する伝統料理。ビンチョウマグロにじゃがいも、ピーマン、トマトなどを加えて煮込む素朴な一皿で、もともとは船乗りたちのまかない飯として親しまれてきました。南米からもたらされた野菜と地元の魚を使った、歴史の重みを感じる料理です。
温かい煮込み料理でありながら、ビンチョウマグロの旬である夏によく食べられるというのも、ちょっとユニークなポイント。
現在では、海沿いのバスクの町で、カジュアルなバルから高級レストランまで、ほとんどの飲食店でマルミタコがメニューに登場するほど。地元の人々に長く愛され、深く根付いた味わいです。

おうちでも旅気分。バスクの海の恵みを、日本で
現地で出会った瓶&缶詰グルメ、実は日本でも購入可能なんです。
本場の味わいをぎゅっと詰め込んだバスクの瓶&缶詰は、輸入食品店やオンラインショップでも取り扱いがあり、気軽に旅気分が味わえるのが魅力です。
特におすすめのバスクの海の幸:
■ 繊細な旨み「ビンチョウマグロ」
長い歴史を持つオルティス社のビンチョウマグロのオイル漬けは、選び抜かれた上質なオリーブオイルと、しっとりとした食感が特長です。
このオルティスの瓶詰は、わが家でもよく食卓にのぼるお気に入り。クセがなく上品な味わいで、そのままオイルごとパンにのせたり、サラダに添えるだけで、一皿がぐっと華やぎます。
より脂ののった「トロ」の部分を使ったベントレスカも、ぜひ一度は味わってほしい逸品。
より濃厚ですが重たくなく、口の中でじんわり旨味が広がります。
■凝縮されたコク「アンチョビ」
今回、ベルメオで私たちも購入したセラット社のアンチョビ缶。
旨味がぎゅっと詰まっていて、「ただ塩辛い」のではない、まろやかな深みがあります。
軽くトーストしたバゲットにのせるだけで、ぜいたくな前菜に。
チーズやトマト、生ハムとの相性も抜群で、おつまみとしても大活躍します。
すぐできる!瓶・缶詰を使った簡単バスク風レシピ

【ビンチョウマグロ編】
「マルミタコ風ピンチョス」
トーストにトマトソースを塗り、炒めたピーマンとビンチョウマグロをのせるだけ。おつまみにもぴったりな、シンプルだけど本格的な一品です。
「シンプルマグロサラダ」
スライストマト、ビンチョウマグロ、ゆで卵を重ねたら、
オリーブオイル+お好みのビネガー(現地ではアップルビネガーが主流)+みじん切りにんにくでざっくりあえて。素材の味が引き立つ一皿に。
【アンチョビ編】
「濃厚甘じょっぱトースト」
パテを塗ったトーストに、ブルーベリージャムとアンチョビをオン。意外な組み合わせですが、クセになる味わい。ワインとの相性も抜群です。
「ブリーチーズとトマトソースのボリュームトースト」
トーストにトマトソースを塗り、ブリーチーズとアンチョビをのせるだけ。チーズにアンチョビの塩気が絶妙にマッチして、満足感たっぷりの一品に。
ブリーチーズは似たタイプのチーズ(山羊乳のシェーブルチーズ)やカマンベール、とろけるチーズでも美味しくできます。
まとめ:バスクの“海のごちそう”を食卓に
「Arrain Azoka(アライン・アソカ)」は、バスクの海、文化、食の魅力がぎゅっと詰まったお祭り。現地でその熱気を体感するのはもちろん、日本でも缶詰や食材を通じてその余韻を楽しむことができます。
次の“おうちごはん”には、バスクの風を取り入れてみませんか?
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