バスクでバル巡りしてみたいけれど、こんな不安ありませんか?
- 注文ってどうすればいい?言葉が通じなかったら?
- 清算はいつ、どうやってするの?チップはいる?
- ピンチョス巡りはどの時間に行くのがベスト?
バスク旅行でバル巡りははずせない一一でも結局、注文の仕方や支払いルールが分からず、思うように楽しめなかった…という人は少なくありません。
わたしもバスクに住み始めた頃は、「いつ、何を、どう頼めばいいのか」がわからず、毎回同じバルで同じものばかり注文し、モヤモヤしていました。
でも、現地での生活を重ね日本から来た家族や友人を案内するなか、初心者でも気軽にバル巡りを楽しむコツが分かるようになりました。
この記事では、初めてでも安心してバスクのバルを楽しめるよう、注文・支払いの基本、本当に使える会話術、おすすめの時間帯まで、わかりやすく解説します。
これを読めば、初心者でも「自信を持ってバル巡りができる」ようになります。
10年以上の現地在住経験とバル案内の実績を活かしたガイドです。全て経験に基づいた実践的な内容になっていますので、ぜひ最後まで読んで、バル巡りを思いきり楽しんでください。
👉 バルの定番メニューもあわせてチェック!(※一部、近日公開予定)
・バスク旅行のバル巡りに!失敗しない定番アルコール完全ナビ
・ノンアル派&子連れも安心!バスクのソフトドリンクガイド(近日公開)
・ピンチョスだけじゃない!定番バルフードの楽しみ方(近日公開)
スペインやバスクの「バル」は、カフェと居酒屋の中間のような存在。朝はコーヒーを飲んだり、昼前にはピンチョスや小皿料理とともに軽く一杯。夜にはお酒を中心に楽しむ場所に。バルによっては、軽いランチやディナーをとることもできます。
バスク地方ではバル文化が盛んでいたるところにバルがあり、さまざまな店をはしごする習慣があります。
初めてでも安心!バスクのバルでの注文・支払い方法
バスクのバルでは、日本の居酒屋とは違う独特の注文スタイルがあります。初めて訪れる人は戸惑うかもしれませんが、基本を知っていれば大丈夫。ここでは、入店から注文、支払いまでの流れをわかりやすく紹介します。
カウンターでの注文方法|バルの基本的な流れ

1. 入店したらカウンターへ
バルでは基本的にセルフサービス。お店に入ったら、カウンターに向かいましょう(※)。注文は並ぶのではなく、「先に来た人」から順にスタッフが「Kaixo!(カイショー=バスク語で“こんにちは!”)」と声をかけてくれます。混雑している場合は、自分の番が来たら手をあげてスタッフに知らせてください。
※混雑時はあっという間に席が埋まるので、先に席を確保しておくと安心。
2. ドリンクを注文

まず最初にドリンクを注文。スタッフが「¿Para beber?(パラ・べベール=お飲み物は?)」と聞いてきます。バスクのバルでは飲み物を頼むのがマナーなので、ピンチョス目当てでも何か一杯注文しましょう。
お酒が苦手な方は、ソフトドリンクやノンアルコール飲料もあります。
👉 お酒派必見!バスクのバルで飲まれている定番アルコール完全ガイド
3. フードを注文

次にフードの注文。「¿Para comer?(パラ・コメール=食べ物は?)」と聞かれたら、ショーケースに並ぶピンチョスを指さしで選べばOKです。
また、バルのキッチンがオープンする時間帯(※)には、ショーケースにない温かいピンチョスや小皿料理(raciones ラシオネス)も注文できます。注文後に調理され、出来立てを食べられるのが◎。メニューや黒板に書かれているものを口頭で注文しましょう。
※温かいピンチョスや小皿料理を提供する時間はバルによります。一般的にはランチタイム前の「11:00~14:00頃」、ディナータイム前の「19:00~」には、注文できることが多いです。

※観光地では英語や日本語メニューがある店もありますが、スペイン語・バスク語表記のみのバルも多いため、気になる料理は事前に名前を調べておくと安心です。
👉 おすすめのフード一覧はこちら(近日公開予定)
👉 注文に使えるスペイン語フレーズ集はこちら
支払いのタイミング・カード利用・チップのマナー

1. 支払いのタイミング
食後に支払っても問題ありませんが、注文後すぐに支払うのがおすすめです。その理由は:
- 後払いは「自己申告制」なので、頼んだものを覚えておく必要がある
- カウンターが混雑していると、支払いのために再度待たされる
- 忘れたり間違ったりするリスクを避けられる
お会計の際は「La cuenta, por favor.(ラ・クエンタ・ポルファボール=お会計お願いします)」と声をかけるか、ペンでサインするジェスチャーをすれば伝わります。
2. 現金 or カード?
クレジットカードが使えるバルも増えていますが、少額では使用できない場合もあるため、現金を用意しておくのが無難です。
3. チップは必要?
スペインではチップは基本不要。特別サービスが良かったときなどに、お釣りの端数(1ユーロ前後)を置いていく人もいますが、義務ではなく、あくまで感謝の気持ちを表すものです。
4. 退店時のあいさつ

支払いを済ませたら、「Gracias.(グラシアス=ありがとう)」「Agur.(アグール=バスク語で“さようなら”)」と軽く挨拶して店を出ましょう。笑顔とひとことで、より気持ちのいい旅の思い出になります。
英語は通じる?

バル巡りで不安になるのが「言葉が通じるかどうか」。
サンセバスチャンやビルバオなどの観光地では英語が通じるバルもありますが、ローカルな町や老舗バルではスペイン語・バスク語のみということも少なくありません。
とはいえ、基本的なフレーズさえ押さえれば大丈夫。指差し注文やシンプルな単語で、十分にコミュニケーションは可能です。
次に紹介するのは、初心者でもすぐに使えるスペイン語フレーズ集。実際の注文や会計の流れに合わせてまとめているので、ぜひ事前にチェックしてみてください。
バルで使える!注文・会計の簡単スペイン語・バスク語フレーズ

【最小&必ず伝わる】フレーズをまとめた「実用ミニ会話集」です。発音に近いカタカナ表記も付けました。多少発音が違っても、気持ちが伝われば大丈夫。コミュニケーションがとれれば、旅の良い思い出にもなりますよ。
▼入店時
- Kaixo!(カイショー)
バスク語で「こんにちは」
▼飲み物を注文するとき
- 店員:「¿Para beber?(パラ・ベベール)」
意味:飲み物は? - あなた:「Un txakoli, por favor.(ウン・チャコリ、ポルファボール)」
意味:チャコリを1杯ください
▼ 食べ物を注文するとき
- 店員:「¿Para comer?(パラ・コメール)」
意味:食べ物は? - あなた:「Esto, por favor.(エスト・ポルファボール)」
意味:これをください(指さしでOK) - 温めてほしいとき:「¿Caliente, por favor?(カリエンテ・ポルファボール)」
意味:温めてもらえますか?
▼ 支払いのとき
- 「La cuenta, por favor.(ラ・クエンタ・ポルファボール)」
意味:お会計をお願いします
▼ お礼と退店時のあいさつ
- 「Gracias.(グラシアス)」
意味:ありがとう - 「Agur!(アグール)」
バスク語で「さようなら」
💡ポイント
- **「por favor(お願いします)」**は丁寧な印象を与える万能フレーズ。
- フードやドリンクは、「ウノ(1つ)、ドス(2つ)、トレス(3つ)…」など数を言ってから、料理や飲み物の名前を言えばOK
- 指さし注文+笑顔+ありがとうで、バル体験がぐっと楽になります。
バルで役立つスペイン語・バスク語用語集

知っておくと便利な言葉をまとめました。
日本語 | 現地での表記例 | メモ・補足 |
---|---|---|
トイレ | baño(バニョ)/ aseo(アセオ)/ servicio(セルビシオ) / komuna(コムナ) | 男女共用のことも/狭くオムツ台は少ない ※オムツは公園のベンチなどでも交換可 |
カード | tarjeta(タルヘタ) | 少額利用不可の店もあるので注意 |
カウンター席 | barra(バッラ) | |
テーブル席 | mesa(メサ) | 混雑時は利用制限があることも |
テラス席 | terraza(テラッサ) | 喫煙は屋外のみ。 |
バルの営業時間と混雑のピーク

バルの営業時間や混み具合は、地域や曜日、お店によってかなり異なります。ここではあくまで一般的な目安として、よく見られる営業時間と混雑の傾向を紹介します。
バルの営業時間の目安

時間帯 | バルの様子 | 備考 |
---|---|---|
朝食(7:30〜10:00頃) | コーヒーやトースト、デニッシュなどが中心 | 朝営業していない店もあり |
軽食タイム(10:30〜13:00頃) | ピンチョスが充実し始める | 地元客が軽く飲み歩く「ポテオ」の時間帯 |
昼食(13:30〜15:30頃) | ランチ利用が増える | Menú del día(定食)を出す店も |
午後(15:30〜18:30頃) | 多くのバルが休憩タイムに入る | 一部の観光地では通し営業あり |
夜(18:00〜23:30頃) | 飲みが中心のバル巡りが本格化。都市部ではピンチョス巡りも盛ん | サンセバスチャンでは夕方からピンチョスや小皿料理が豊富に |
バスク地方では、ほとんどのバルは通し営業ですが、場所により「昼と夜の二部制」でシエスタ休憩(14:00~17:00頃)を取るところもあります。
混雑を避けるコツと狙い目時間

特に夏や週末・祝日はどの時間帯も混雑傾向にあります。
少しでも快適に楽しみたい人は、以下の時間帯を狙ってみましょう。
混雑のピーク
- 昼:12:00〜14:00
- 夜:19:00〜22:00(特に21時前後)
→ 地元客と観光客で大混雑する時間帯
狙い目の時間帯

- 朝のおすすめ:9:30〜12:00
→ ピンチョスが並び始め、人も少なめ。 - 昼前の穴場:13:00〜14:00
→ 昼食ピークの前。ゆっくり選べます。 - 夜の狙い目(観光地):17:30〜18:30
→ ピーク前の落ち着いた時間。人気バルでも入りやすい。 - 19:00〜19:30(観光地)
→ 都市部ではピンチョスが充実しはじめ、まだ座れる可能性も。
定休日・曜日別の注意点
- 月曜定休のバルが多い(例外あり)
- 日曜の朝は営業していない店が多め
- 火曜・水曜は比較的すいている
→ 地元客中心で、観光客が少ないので狙い目。
まとめ|バルを楽しむための基本を押さえて出かけよう!

バスクのバルは、注文や支払い方法が日本と異なり、最初は少し戸惑うかもしれません。
でも、事前にルールを知っておくだけで、現地でのバル巡りがぐんと楽しく、スムーズになります。
この記事で紹介したポイントをおさらいしておきましょう。
- 注文はカウンターでセルフ&先着順!
ドリンクを先に頼み、ショーケースのピンチョスは指差しでOK。温かい料理は別途注文を。 - 支払いはその場がおすすめ
混雑時に自己申告で後払いすると手間取ることも。現金は少額でも対応できるように持参を。 - 英語は通じにくい場面も多い
指差し+簡単なスペイン語フレーズを覚えておくだけで、安心感と現地とのふれあいがぐっと深まります。 - 営業時間は昼夜の二部制が基本
午後はシエスタで休むバルもあるので、営業時間の目安を把握しておくと◎ - 混雑を避けたいなら、朝か夕方の早い時間が狙い目!
特にサンセバスチャン旧市街では、17:30〜19:00ごろがゆっくり楽しめるゴールデンタイムです。
スペイン語が分からなくても、ちょっとした予習と勇気があれば、バル巡りは最高にワクワクする体験になります。
気になるバルやピンチョスを目指して、ぜひ“自分だけのバル巡り”を楽しんでみてください!
▼定番メニューやおすすめドリンクは別記事で詳しく紹介しています。気になる方はそちらもチェック。(アルコール完全ナビ)
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